早期胃がんはどこにある? ~ルーチン内視鏡のポイント~ 解答編

ルーチン上部内視鏡の注意すべき点

解答1

tarou
tarou

早期胃がんはどこにあるでしょうか?

内視鏡画像
右の画像

●胃角の弧が不整になっている!

●よく見ると角上部に不整な隆起がある

●3つの画像で最も腫瘍と認識できる

中央の画像

●胃角の壁の太さに変化が見られる

●腫瘍とは認識できないが、潰瘍瘢痕など考えられる

左の画像

●胃角の壁の太さに変化が見られる

本内視鏡は委縮がしっかりある胃粘膜だったのにも関わらず、インシゴ散布されていませんでした。

委縮を認める粘膜の場合は必ずインシゴ散布するように!

全く意識していなかった腫瘍が認識できる場合があります!

解答2

tarou
tarou

このケースにおいてのルーチン内視鏡のポイントを2つあげてください。

『小弯/後壁が接線となる』を意識する!

“左アングル”を使って、小弯をしっかり撮影する!

解説

新しいルーチン内視鏡画像です。

※大弯の伸展が甘いです。

腫瘍の位置はわかりましたか?

前回のスクリーニングと比較してみましょう

左:前回 / 右:今回

左のルーチン内視鏡はair量はある程度あり、軸に沿ったきれいな写真がとれている!

見下ろし観察の注意点

①接線となる小弯/後壁の画像をしっかり意識した写真をとること

②大弯をしっかり広げること

左:前回 / 右:今回

小弯が入るようにやや上にふっていますが、左の画像では小弯への意識が不足している

後壁も接線のままでカメラの振りが不十分

ほとんど情報がない

腫瘍は左の内視鏡でも移っている

左:前回 / 右:今回

左の画像はすでに見下ろし4枚目、胃角まできた

右の画像は私が行っていますが、

小弯を意識した画像が多くなるため、胃角まで到達していない

小弯を意識して撮影することで見下ろしでも腫瘍を認識できる!

胃角部の反転画像へskip

反転後のルーチン内視鏡の目的は

見下ろしで接線であった小弯をしっかり観察すること

重要なのは“左アングル”

左アングルをぐっとかける事で小弯を広く観察できる

腫瘍もしっかり観察できるように

左アングルの有無で

観察できている小弯の範囲が全く違うことがわかりますか?

なぜ、左アングル?

別の患者さんの画像

左アングルの有無で比較していきます。

左:なし / 右:あり

どうですか?

小弯の観察可能な範囲が全くことなるのが確認できましたか?

左アングル

左アングルを親指でグッとかけてみてください!

反転観察時レリーズ(親指ボタン)を切るたびにupアングルが解除され

画面が下に落ちてしまう…

私はこれが嫌なので薬指でupアングルをロックしたまま写真を撮っています

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